国民には何も言わせず、すべてを国家の思うままにすることができれば、それがうまくはまった
ときには、当然のように信じられないくらいの成長をその国は遂げるだろう。ただその場合副作
用も強くて、それが国家の思い描いたままの成長を遂げた場合には、国家は当然それが自分
のやり方の正しさのために成し遂げたことだと確信するので、今度はその成果の大部分を国家
帰属のものとして、人々には適当にエサと水さえ与えておけばいいという考えるようになるので
はないか。そして国民はたしかにエサと水には不自由しなくなるだろうが、それは結局痩せた
野生の豚から太った家畜としての豚になっただけということになるのではないか。