>>1の続き)

これ以外にも内部から伝わってくる金正恩氏の弱気な一面を見るに、彼はいざ決定的な局面になると及び腰になると思われる。だからといって、今回のミサイルも含めて金正恩氏の暴走を軽く見てはいけない。

この数年間で、北朝鮮は確実に核・ミサイルの精度を高めている。また、開発は今後も続けるだろう。金正恩氏が、より強力になった軍事力を背景に、米国とわたりあえるという自信、もしくは過信を持つに至ったら思わぬ行動に出るかもしれない。

今のところ日米韓は、金正恩氏の核・ミサイル開発を阻止させる有効な手段を提示できていない。そのうちに時間を与えられた北朝鮮は、着々と核・ミサイルの開発を続けるという悪循環に陥っている。

この悪循環を絶つためには、核とミサイルに固執しつづけるだろう金正恩氏に退場してもらうという選択も含めて、北朝鮮に対する戦略を練り直す時が来ているのではなかろうか。

(おわり)