誰が語ってたか忘れたけど、
美濃部は、講演会なんかに出向く場合、タクシーで会場の2ブロックくらい
手前でおりて、そこからは杖をつきながら歩いたんだそうだ。

会場前で到着を待っていた主催者や後援者は、よたよた杖ついて歩いてくる
好々爺然とした姿に、清廉で質素倹約な人柄だ、としきりに感心するんだと。

で、そういう美談(?)が関係者から、世に噂となって広まる訳だ。

そういうところもある人物だった、としてその人は美濃部を直接批判は
してなかったが、あの美濃部スマイルの裏には、ある意味、すげえ老獪な
策士としての見えざる顔があったんだな、と想像してゾッとした。