◇暴力映像を見て模倣犯罪

青少年の犯罪が日増しに凶暴化する理由は何か。専門家たちは、誰もがインターネットやTV、ゲームなどを通じて暴力的な映像に容易にさらされており、感受性が敏感な若者たちはこれを模倣して犯罪につながっていると指摘する。イ・ウンヒョク建国大学警察学科教授は「過去に比べて若者たちは、具体的な暴力行為や犯罪の手口をインターネット・ゲームなどで簡単に接することができるようになった」、「このようなことを真似して暴行後の写真を撮影、ソーシャルメディアで知らせるなど、自分の残酷さを同年代の集団に認めてもらおうとする姿まで見られる」とした。

社会システムを通じた啓発や相応の処罰が行われずに、犯罪の再発と凶暴化の悪循環が続いているという分析も出ている。 2012年以降の5年間の保護観察対象未成年者の再犯率は平均10.9%で、成人再犯率4.5%の二倍を超える。成人に比べて刑事的制裁の効果がはるかに低いという意味だ。

特に凶悪犯罪再犯率は35%に達した。凶悪犯罪を犯しても、執行猶予などで釈放されたり、収容施設に行かない保護観察処分だけ受けて再び犯罪を犯すのである。この6月、光州広域市では18歳の高校生二人が一つ下の後輩2人を無免許で借りた車に乗せ、監禁して石で殴りつけ、手足で数回殴打した。口答えして楯突いたと言う理由だった。彼らは既に窃盗を犯して保護観察処分を受けていたが、保護観察所が出て来いといっても応じない状況で再び後輩暴行犯罪を犯したのだ。

青少年の犯罪を担当する警察官は、「過去に比べて犯罪者の年齢層が低くなり、未成年者の犯罪が凶悪化している。子供の身長や身体が大人と同じくらい大きくなり、犯罪の強度も高まった」、「未成年者の犯罪に凶器が登場して、拳・足で暴行しても骨が折れるほどに殴るなど全治4週間以上の被害が増えている」とした。