我が国は堂々たるノーベル賞受賞国家だ。それもノーベル賞を制定したアルフレッド・ノーベルが本当に最も大切に考えたノーベル平和賞を受賞した国だ。2000年12月10日ノルウェー、オスロで当時の金大中(キム・デジュン)大統領が韓国人初のノーベル平和賞を受けた。

民主主義と人権に向け40年以上にわたった長い闘争歴と6・15南北共同宣言を引き出して韓半島の緊張緩和に寄与した功労で平和賞部門で世界81番目に受賞した。しかし、この誇らしい過去は歴代政権が変わるにつれ色あせ歪曲されてきた。

いわゆる北朝鮮への「一方的支援」の代価で得たそれこそ「金で買った」ノーベル賞という根拠のない工作に苦しめられた。それだけではない。ノルウェー政府に賄賂を送ってお金でノーベル平和賞を買ったという主張で国際的に恥をかいたこともある。そんな理由からだろうか?我が国がノーベル賞受賞国家ということを知っている学生もそれほど多くないと見られる。もしノーベル物理学賞や生理医学賞のように科学賞を受賞していれば変わったのだろうか?

ノーベル科学賞が平和賞よりさらに重要でさらに誇らしい賞だろうか?違う。科学的進歩は重要だ。しかし、決して人類最高の徳性である平和の上席に君臨することはできない。
(中略:イ・ミョンバクが大統領候補だったころ、「科学立国」政策の思い出)

ノーベル賞の季節が帰ってきた。10月2日のノーベル生理医学賞を始めとして10日まで合計6個の受賞者が発表される。殺人的なダイナマイトを開発して数億ドルを稼ぎ、金の座布団に座った「武器商売人」ノーベルが晩年、ノーベル賞を制定したのは戦争と殺戮がない平和を望んだためだ。

私たちの韓半島が一寸先も分からない最悪の戦争危機局面に直面している。場合によっては小さい飛び火が飛ぶだけでも破局を招きかねない危険千万な局面に追いこまれている。だからこそノーベル平和賞がより一層大切に感じられる今だ。平和は科学の進歩よりはるかに重要だ。

キム・ヒョングン論説委員・科学コラムニスト
http://www.asiatime.co.kr/news/photo/201709/155811_76668_2252.jpg

ソース:アジアタイムズ(韓国語) [キム・ヒョングンコラム]ノーベル平和賞がノーベル科学賞よりはるかに大切だ
http://www.asiatime.co.kr/news/articleView.html?idxno=155811