>>1の続き)

米朝の“舌合戦”に、ロシアのラブロフ外相が22日、国連本部での記者会見で、北朝鮮とアメリカによる互いの威嚇が激化している状況について「幼稚園の子ども同士のケンカ」と表現し、緊張緩和を呼び掛けたが、人民に反米のこぶしを振り上げさせた北朝鮮の金正恩政権には「幼稚園の子ども同士のケンカ」程度で終わらせるわけにはいかない。

22日の軍人集会で演説した李明秀人民軍総参謀長は「今や世界は、火遊びを好むならず者にすぎないトランプを大統領の地位に就かせた米国が、どのように悲劇的な終末を迎えるかをしっかりと見ることになる」と警告し、人民を鼓舞し、徹底的な反米闘争の継続を訴えた。

集会に動員された市民は米国軍が攻めてきたら「包丁で切り付けてやる」「噛み切ってやる」などという勇ましい発言をしているのをテレビが報じていたが、北朝鮮の人民は米朝の“舌合戦”には辟易としているはずである。

北朝鮮がいつまでも伝統的な“舌合戦”に終始しているとは思えない。北朝鮮はアメリカを火攻めにするための大陸間弾道ミサイル(ICBМ)の大気圏再突入技術などに課題は残るものの、パッチギを炸裂させる執念は捨てていない。

「とるに足りない4つの島を核で消滅させることは簡単」と日本を威嚇した、次の日に日本上空を北朝鮮のミサイルが飛んで行ったことを日本人は肝に銘じるべきだ。 (宮塚コリア研究所代表 宮塚利雄)

(おわり)