産経ニュース2017.10.14 01:00更新
http://www.sankei.com/premium/news/171014/prm1710140023-n1.html

 米国の軍事オプションも視野に朝鮮半島にかつてない緊張が張り詰めるなか、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は7日の党中央委全体会議で実妹の金与正(ヨジョン)氏(30)を党政治局員候補に引き上げて権力中枢に据えた。金正日(ジョンイル)も実妹の金敬姫(キョンヒ)を頼り42歳で党軽工業部長として生涯、一族の金庫番を任せた。金与正氏は父、金正日が「与正が男だったら…」と惜しんだという大胆不敵な性格とされるが、いよいよ始動の兄妹政権で実妹は暴走政権のアクセルになるのか、それともブレーキなのか?

叔父の粛清後、表舞台に登場

 党中央委員会政治局は意思決定機関で委員は候補を含め35人だが、高齢者も多いため実際に発言権を持つのは10人前後とされる。若干30歳で、最高権力者の実妹とはいえ女性の政治局入りだ。表舞台に本格デビューした与正氏は、政治局委員、常務委員への道を歩み始めたわけで、今後の“兄妹政権”へのお墨付きともいえそうだ。

 与正氏は父、金正日の晩年、正恩氏の姿とともに集合写真などで確認され、金正日死去の葬儀の席には身内として現れた。正恩氏の公開活動に同行するようになったのは、世界中に衝撃を与えた叔父、張成沢(チャン・ソンテク)氏の処刑(2013年12月)後からだ。

 正恩氏のネガティブ・イメージを補うように映画スタジオや孤児院、部隊視察や軍需工場などの現地指導で兄に随行した。

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