タイの大手スーパーマーケットチェーン「ビッグC」が中国人御用達スーパーになっている。

タイへ旅行した中国人が帰国後に口コミで広げた影響と思われ、チャットアプリ「WeChat(微信)」やミニブログ「微博」で検索するとビッグCで買い物をした写真などが大量にヒットする。

特に歓楽街に近いビッグC周辺には、緑のレジ袋を大量に持った中国人グループとすれ違う。両手いっぱいに抱えているのと、横並びで周りの人間に気づかないのか人を押しのけるようにして威風堂々と我が物顔で歩くのでひと目で分かる。

ビッグCは、より中国人客を取り込むためか中国人を意識したものを目立つ場所に配置している。たとえば、月餅(中国で中秋の名月で贈られる菓子)や観光地などに売っているようなタイ雑貨のコーナーを設けて、親切に中国語の説明を添えてアピールしている。

不肖我妻は、ビッグC数店で中国人がどんなものを買っているのか調査してみた。結果、共通して女性用下着コーナーとシャンプーや化粧品などのドラックコーナーに長時間逗留しているようだ。

わざわざタイで下着やシャンプーを買わなくてもと思うのだが、荷物を増やしてでも買いたい理由がきっとあるのだろう。それは中国国内よりもタイが信頼できるに違いない。

中国政府が日本への団体ツアー販売禁止を始めた影響で、今月末から年末年始にかけて訪日中国人は減り、行けなくなった中国人客がドットタイへ流れ込み、タイの中国人旅行客はさらに増えると予想される。

ビッグCにとって中国人パワーを活用することで、さらなる躍進のチャンス到来となるのであろうか。しかし、中国人客が増えたことで他の外国人は閉口している。

【執筆:我妻 伊都】

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