【ニューヨーク=橋本潤也】16、17の両日開かれた国連総会第1委員会で、旧日本軍が中国に遺棄した化学兵器の処理を巡って、中国が日本の取り組みを激しく批判した。

遺棄化学兵器の処理は、化学兵器禁止条約に基づき、日本が資金や技術を提供し、中国の協力を得て発掘・回収、廃棄を進めるが、依然、少なくとも30万〜40万発の埋蔵が推定されている。

中国政府の代表は戦時中の旧日本軍の化学兵器使用を繰り返し非難、現在も被害が続くと強調しながら、処理事業に「誠実に取り組んでいない」などと、日本政府を激しく批判した。

これに対し、日本の高見沢将林軍縮大使は中国の協力に敬意を表明。「日本は必要な資金や専門家、施設などを提供する。共同事業であり、中国の協力は不可欠だ」などと訴えた。

http://www.yomiuri.co.jp/world/20171019-OYT1T50013.html