衆院選挙の投開票日が22日に迫った。中国メディアは新党「希望の党」を率いる東京都知事の小池百合子氏は「政策が未熟で、勢いを失った」と指摘。日本メディアの世論調査結果や情勢分析に触れながら、自民・公明の連立与党が有利として「安倍晋三首相は盤石」との見通しを示している。

衆院選について、中国網は毎日新聞の世論調査結果を引用して「安倍首相が所属する自民党は465議席中303議席を占める見通しだ」と報道。「希望の党の支持率が低下し、54議席止まりとみられる」と伝えた。

小池氏に関しては「一部の民進党議員を排除したことが、大きな間違いであったことを認めた」と言及。「民進党の前原誠司代表は当初、両党の完全な合併により、最大の野党勢力をつくることを提案していた。しかし、小池氏は政治的立場が異なることからこれを拒否し、野党勢力の分裂を招いた」と論評している。

政策面でも「小池氏の政策は未熟で、形をなしていない。まず小池氏には独自の政策的主張がない。その保守的な観点には日和見主義の特徴がある」との専門家の見方を紹介。

「小池氏は表面的に有権者に中間路線を提供し、保守的な自民党と左寄りの反対勢力の代わりになると約束している。しかし、実際には、その新保守派路線は数カ月前に離党した自民党議員と一致する。靖国参拝、平和憲法の改正を支持し、軍隊の力の拡大を積極的に主張している」としている。

さらに「小池氏には確かな戦略計画がない。慌ただしい発足、『ユリノミクス』の提唱など、小池氏の選挙公約はバラエティー豊かに見えるが、具体的な実現方法を示していない」と酷評。

別の専門家は「小池氏の消費増税凍結は支持率が高いように見えるが、日本の実体経済にとって最大の問題となっているのは、少子高齢化による労働力不足、消費低迷、経済の動力不足だ。そのため安倍首相の増税の主張の方が理にかなっているようだ。長期的に見ると、安倍首相の方針は消費増税凍結よりも力を持つ」とみている。

その上で「日本メディアは各政党を連立与党、保守的な野党(希望の党と日本維新の会)、左寄りの野党(立憲民主党、日本共産党、社民党など)という3勢力に分けている。しかし、外交・安全政策で分けるならば、実際には二大陣営になっている」と説明。

「選挙戦途中の世論調査の結果はそれぞれ異なっているが、全体的に見ると連立与党が有利で、過半数の議席は問題ないだろう」「小池氏を中心とする希望の党が、安倍氏を打倒するのは困難だ」と結論づけている。(編集/日向)

http://www.excite.co.jp/News/chn_soc/20171020/Recordchina_20171020051.html