中国メディア・参考消息は22日、日本の航空自衛隊が近ごろ2日続けて航空機のトラブルを起こしたことから、機材の老朽化と不足の深刻な状況が垣間見えたとする記事を掲載した。

記事は、今月17日にUH−60Jヘリが浜松の南方約30キロの海面で墜落、失踪したのに続き、翌18日には茨城県の百里基地でF−4EJ戦闘機が離陸時に炎上する事故が発生したと紹介。

UH−60Jは三菱重工が米国のSH−60ヘリを日本で組み立てしたもので初飛行は1987年、就役は92年であるとした。2010年現在で40基が現役で、主に海上捜索任務を担当しているが、機体の老化問題は今や避けられない事実であると伝えている。

また、F−4EJも1978年に配備され、すでに40年近く現役を続けている超ベテラン機であると指摘。国際的な航空サイト・フライトグローバルの統計では、航空自衛隊にはなおも74機のF−4シリーズ戦闘機が配備されており、その老朽化問題は厳然たる事実であるとした。

記事によれば、航空機の老朽化は大国の空軍におしなべて存在する問題であるものの、航空自衛隊は極めてこの問題が突出しているとのこと。F−4戦闘機に加えて、航空自衛隊の主力であるF−15J/DJにも深刻な老朽化の波が押し寄せているという。

記事はF−15戦闘機について「冷静時代に米国がソ連に対抗すべく、1981年に日本に配備された。223機が生産され、今年4月現在でまだ155機が現役。その大部分は延命処理が施されており、軍事専門家からは少なくとも2025年までは現役だろうとの見方が出ている。

しかし、2011年7月に東シナ海で飛行訓練中に事故が発生し、同年12月にも百里地付近での飛行訓練中に垂直尾翼が落ちる事故を起こしており、その老化は深刻だ」と論じている。

そのうえで、次世代戦闘機についてはF−35Jが比較的スムーズに導入の動きが進んでいるものの、短期間のうちに実戦能力を備えるのは難しいとした。

また、日本国産ステルス戦闘機の実証機「心神」による試験飛行が繰り返されてはいるが、未だに日本の航空業界はステルス戦闘機の重要技術を研究開発できておらず、生産への道は遠くなおも遠く険しいものであると指摘した。(編集担当:今関忠馬)

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(イメーシ?写真提供:(C)mfitzsimmons /123RF UH−60 ブラックホーク)