【ワシントン=黒瀬悦成】米CNNテレビは25日、北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相が9月に太平洋上空の大気圏内での水爆実験の実施を警告したことに関し、北朝鮮高官がCNNとのインタビューで、李氏の発言を「額面通り受け止めるべきだ」と述べたと伝えた。

CNNによると、インタビューは平壌市内で行われ、リ・ヨンピと名乗る高官がCNN記者の質問に答えた。高官は「李外相はわれらが最高指導者(金正恩=キム・ジョンウン=朝鮮労働党委員長)の考えを十分に承知している」とし、北朝鮮が実際に「水爆実験」に踏み切る意思があることを強調した。

この高官はまた、「米国は軍事的選択肢に言及し、軍部隊を移動させたりもしている。あらゆる分野で制裁圧力もかけている」と指摘し、「これらが外交(的解決)につながると考えているのなら、重大な間違いだ」と語り、トランプ政権との対決姿勢を改めて鮮明にした。

高官はさらに、北朝鮮と米国との間に外交チャンネルは存在しないと述べ、「米朝間の対話のパイプは開かれている」と繰り返し表明してきたティラーソン国務長官の見解を否定した。

一方、マティス米国防長官は25日、マニラからタイに向かう専用機の機中で記者団に対し、北朝鮮問題で「われわれは戦争に突き進むのではなく、平和的な解決を求めている」と改めて強調した。

http://www.sankei.com/world/news/171026/wor1710260020-n1.html