2017年10月28日 18時7分
産経新聞

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の暗殺作戦を含む米韓両軍の最新の軍事計画「作戦計画5015」を筆頭に、韓国軍の機密資料295件が何者かのハッキングで流出していたことが10月10日、明らかになった。

 韓国では北朝鮮の犯行とみられているが、問題なのは、情報戦という舞台で“反撃”する能力が韓国にないことだ。韓国のエスピオナージ(スパイ活動)能力の貧弱さを目の当たりにし、米軍は自前で対策に乗り出した。(岡田敏彦)

情報漏洩

 朝鮮日報(電子版)などによると、「作戦計画5015」が漏れたのは昨年9月。この計画は米韓連合軍の作戦計画で、北朝鮮と韓国が全面戦争になった場合に実施するもの。具体的には、金委員長ら北指導部の移動状況の識別▽指導部の避難先の封鎖▽強襲作戦▽作戦後の離脱−という4段階の計画内容が含まれていた。2015年に立案したものだが、わずか1年あまりで北朝鮮に筒抜けになった。

 もちろん非情な諜報戦の世界では、情報を盗むこともあれば盗まれることもある。問題なのは、韓国だけが「盗まれっぱなし」なことだ。背景には、韓国の政治的な未熟さと混乱する国内事情がある。

http://news.livedoor.com/article/detail/13814098/