カナダ中部マニトバ州の州議会で、旧日本軍が中国・南京を占領した1937(昭和12)年12月13日を「南京大虐殺記念日」と定める法案の審査手続きをめぐり、早期成立を目指す野党側が同法案の優先審議を求める動議を提出したものの、与党側の反対多数で否決されたことが4日、分かった。州議会は9日に閉会するため、今会期中の法案成立は事実上なくなった。

 ただ、今月下旬には次の会期が始まるため、推進派は改めて法案成立を目指して働きかけを強めそうだ。

 法案を提出した野党の新民主党は、旧日本軍による南京占領から80年となる12月13日までの成立をもくろんでいるとみられ、他の法案に優先して記念日制定法案を審議するよう求める動議を議会に提出していた。

 マニトバ州の隣のオンタリオ州議会では10月26日、同じく南京の記念日制定を求める内容で、法的拘束力のない動議が可決された。オンタリオ州議会も当初、法案成立を目指したが、法案に比べて可決のハードルが低い動議に切り替えた。マニトバ州議会も動議に切り替える可能性があり、予断を許さない状況が続く。


2017.11.5 06:59
http://www.sankei.com/politics/news/171105/plt1711050004-n1.html