米国の原子力空母3隻が参加し、北朝鮮に対して武力を誇示するという性格の大規模海上訓練が、11日から14日まで東海(日本海)で行われる。韓半島(朝鮮半島)周辺に空母機動部隊が3つも集まるのは、6・25(朝鮮戦争)以来3度目。このため、当初米国は韓米日3カ国の合同訓練を提案していたが、韓国側の反対で白紙になり、韓米だけの合同訓練として行われることになった。

11日に予定されている韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と中国の習近平国家主席の韓中首脳会談や、韓国政府が中国と「高高度防衛ミサイル(THAAD)合意」を行って表明した「三不」の立場が理由なのかどうか、注目されている。

韓国軍の消息筋によると、先月米国はドナルド・トランプ大統領のアジア歴訪の期間に合わせ、3つの空母機動部隊を動員した東海での訓練を計画し、韓国と日本に3カ国合同訓練を提案した。

米空母3隻が日本の海上自衛隊の艦艇に護衛され、東海に設定された韓国海軍の作戦水域(KTO)に順次入ったら、韓国海軍の艦艇も加勢して空母の護衛作戦、航空作戦、航空射撃などさまざまな訓練を3カ国合同でやってみようというものだった。しかし韓国側が難色を示したことにより、3カ国合同訓練は白紙になった。

日本の艦艇はKTOに入る前まで米空母機動部隊に同行し、KTO内では韓米の艦艇だけが一緒に訓練をするものと決まった。

これについて、韓国の国防当局は「日本との合同訓練は、国民感情もあることなので、以前から韓国側は乗り気ではなかった」という。実際、これまでの政権でも韓米日の合同訓練は避けられてきた。

しかし韓国軍は昨年から、北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対抗し、米日と共に3カ国ミサイル警報訓練や対潜訓練を実施してきた。北朝鮮の脅威がますます大きくなる中、それへの対応も強力に準備するためだった。

さらに現政権は、「三不」の立場の一つ、「韓米日の軍事同盟に発展しない」という原則に対する懸念が出ていることをめぐり「北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対応して抑止力および防衛力を向上させるための、韓米日3カ国間の安全保障協力は進展させていく」としてきた。

こうした立場は、先の韓米首脳会談の合意文にも盛り込まれた。今回、3つの空母機動部隊が東海に集結するという極めて異例の事態は、北朝鮮の挑発に対応するための最も強力な措置だ。なのに、この作戦は「一緒にやれない」というのだ。そのため、外交関係者の間などからは「韓国は『三不』の立場を鮮明にした後、過度に中国の顔色を窺っている」という声も上がっている。米国は、3カ国合同訓練が白紙になったことを残念がっているという。

韓国軍の合同参謀本部(合参)は今回の訓練計画を、実施前日の10日になってようやく発表した。シン・ウォンシク元合参次長(予備役陸軍中将)は「今や北朝鮮の核・ミサイルの脅威に関する状況は、軍事訓練を政治的に解釈するほどのどかなものではない。韓米日の安全保障協力は、純粋な安全保障的観点から見て、強化するのがよい」と語った。


2017/11/11 08:58
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