貧困率の数字は低いが実態は…

つまり、数字だけで判断すれば、韓国の青年たちは、仕事は少ないが貧困に苦しんでいるわけではないということになる。韓国の若者たちはが自国を“ヘル朝鮮”と揶揄する理由を踏まえると、青年貧困率の低さに拍子抜けするかもしれないが、9.0%という数字を鵜呑みにはできない。

というのも、韓国保健社会研究院によれば、現行の貧困率の算出方式によって、青年世代の実相がまともに反映されていないだけだという。貧困率は同居世帯員の所得を反映して計算するだけに、親と暮らす割合が高い韓国青年たちの貧困率は必然的に低く表れているということだけなのだ。

ちなみに、韓国青年の親との同居率は84.6%らしい。OECD加盟国のなかでもっとも高い数字だ。つまるところ表面化していないだけで、韓国の青年たちも貧困率は高いと考えるのが妥当ということだ。

最終的には“日本頼り”!?

そしてこの問題を解決するために、現在は“就職売り手市場”の日本に目が向いているということになるわけだが、一部の日本の人々からすると「虫が良すぎる」という意見も出ていると聞く。

韓国は中国の“禁韓令”によって訪韓外国人客が激減したときも、「ニーハオの代わりにコンニチハ」と日本を頼りにしていたが、それと同じ文脈に映るのかもしれない。

(参考記事:困ったときは日本頼り!? 禁韓令に苦しむ韓国の“イルボン・マーケティング”)
http://s-korea.jp/archives/15090

ただ、感情的な部分はともかく、両国それぞれが抱える問題が協業することで解決するなら、それも悪くはないだるう。人手不足の日本と、就職難の韓国。両国がウィンウィン関係で問題解決をはかれるのか、注目したい。