大阪市の姉妹都市、米サンフランシスコ市が検討している慰安婦像と碑の公共物化への対応をめぐり、吉村洋文市長は13日、産経新聞の単独インタビューに応じ、サ市のエドウィン・M・リー市長に申し入れている面会が実現しない場合でも、像と碑が公共物化されれば「年内に姉妹都市関係を解消する」と述べた。

 在米中国系民間団体はサ市へ寄贈のため、慰安婦像と慰安婦を「性奴隷」などと表記した碑を同市内に設置。この碑について、吉村市長は「サ市として寄贈を受ければ姉妹都市関係を解消する」と明言している。吉村市長は、リー市長と「1対1で話をした上で大阪市としての意思決定をしたい」として11月中の面会を打診したが、サ市側から「都合がつかない」として断られた。12月中の面会を再度申し入れているものの、13日現在でサ市側から返答はないという。

 この碑について、サ市議会は14日(日本時間15日)の本会議で寄贈を受け入れる決議を採択する予定。市議会委員会では2日に受け入れ決議を可決している。像と碑の設置スペースは私有地だったが、10月に寄贈され、市有地となった。

インタビューで吉村市長は、姉妹都市はあくまでも「強固な信頼関係の下に成り立つ」と指摘。サ市の意思として像と碑を受け入れることは「日本や大阪に対するバッシング」であり、「姉妹都市の前提となる信頼関係が築けない」と強調した。

 また、「面会に対する回答がないということは、会いたくないということと受け止めざるを得ない。会ってくれないのならば、12月中に判断する」と述べ、面会が実現しない場合でも姉妹都市関係の解消に踏み切る意向を示した。

 姉妹都市関係の解消に市議会の同意は必要なく、市長の判断で決定できる。


2017.11.14 07:12
http://www.sankei.com/west/news/171114/wst1711140007-n1.html