約束も秘密も守れぬ国 来年、韓国は国際社会の一員として終わるのか
12月30日 (1/2ページ)

 2年前からの疑問が氷解したのがありがたい。韓国が、27日に公表した
慰安婦問題をめぐる日韓合意の検証報告書によってである。
小欄が平成27年12月の合意時、政府高官に取材した合意のある大きな
成果について、日韓両政府が一切発表しなかったため、どうなっているのかと
ずっといぶかっていた。・

 ▼「外相同士という政府のハイレベルで『慰安婦を性奴隷』と呼ぶのは
不適切だと指摘し、それを韓国が了承した。これは大きい」。
当時、こう聞いた通りに韓国は合意の非公開部分で、政府が使用する公式名称は
「『日本軍慰安婦被害者問題』のみである」と確認していた。

 ▼また、ソウルの日本大使館前の慰安婦像の移転に関し、韓国が関連団体の
説得に努力することや、第三国で像・碑設置を支援しないことが合意されていた
ことも改めて明確となった。表に出た以上に、日本外交は成果を挙げていた。

 ▼韓国は今回、二重の意味で墓穴を掘ったといえる。
原則として、30年間非公開とされる外交文書をわずか2年で公表したことで、
約束や秘密を守れない国であることを自ら露呈した。さらに韓国政府として、
慰安婦が性奴隷ではないと認めていたこともバレてしまった。

 ▼文在寅(ムン・ジェイン)大統領は28日、「日韓合意で慰安婦問題が
解決できないことを改めて明確にする」と表明したが、日本にとっては既に
終わった話である。非公開だった部分を含め、日本側は10億円の拠出など
約束を果たしており、後は韓国の国内問題でしかない。

 ▼「ここまでやった上で約束を破ったら、韓国は国際社会の一員として終わる」。
小紙は27年12月30日付朝刊で、安倍晋三首相が日韓合意後に周囲に
こう語ったと報じた。韓国は今、その方向へと突き進んでいる。
http://www.sankei.com/column/news/171230/clm1712300002-n1.html