韓国人の40%が本読まず、大学生の25%が「大韓民国」を漢字で書けない
http://www.news-postseven.com/archives/20130618_193079.html

 韓国は世界一の学歴社会と称されるが、そのイメージとは裏腹に“知の崩壊”が進んでいる。
評論家の呉善花氏がその背景を解説する。
(略)
 こうした現象の大きな原因の一つが「漢字廃止」である。私が中学生だった1970年の春、韓国は学校で漢字を
教えることをやめた。私の世代以降は“ハングル専用世代”となり、50年近く経った今日では約8割の国民がハングル
しか読めなくなってしまった。韓国のキーボードはスペースキーの横に一応今でも漢字変換キーがあるが、若い世代
にはほとんど使われない。

 韓国語の語彙は漢字由来の「漢字語」が約7割を占める。それを表音文字であるハングルだけで表わすのだから、
日本語を平仮名だけで書くようなものだ。自ずと同音異義語の判断に迷うことが増える。
 表意文字である漢字であれば、知らない熟語が出てきても意味が掴みやすいが、ハングルではそうはいかない。
意味が分かりづらいものを簡単な言い回しに言い換えることもある(日本語で譬えると「腐心する→もんだいを
かいけつするためにがんばる」といった具合)。だからどうしても幼稚な表現になり、言い換えのできない抽象的な
概念などの理解が難しくなる。

 書物に漢字語がたくさん出てくると意味不明な言葉の羅列に見えるが、ハングル専用世代はそこを読み飛ばす。
残りの文脈でなんとなく理解した気になるのである。したがって本を読む気も失せ、読書量は激減するわけだ。
 さらに恐ろしいのは文化の断絶である。古典や史料がどんどん読めなくなり、大学の研究者たちでさえ1960年代に
自らの指導教授が書いた論文を読むことができないのだから、問題の根はとても深い。

 折に触れて漢字の復活が議論されたが、「世界一優れた文字を守れ」と主張するハングル至上主義者たちの
反対に遭い、今や教師の世代に漢字を教えられる人材がいなくなってしまった。自分たちの大統領である「朴槿惠」
はおろか、過去の調査では大学生の25%が「大韓民國」を漢字で書けないとするものもあった。