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またしても、不審な木造船が漂着。
新潟・佐渡市で、6日に新たに発見された船は、岩場に乗り上げ、大きく破損した船体からは、漁に使う網のようなものが垂れ下がっている。
船首部分や装備品とみられるポリタンクにハングルが記されていることから、この船も北朝鮮籍であるとみられている。
一方、北海道で海上保安庁の巡視船に係留されている木造船では、新たな事実が判明した。
4日、FNNのカメラに笑顔を見せていた、10人の乗組員。
その中に、「朝鮮人民軍」を表す文字や名前などが書かれた、船員手帳のようなものを持った乗組員がいたことが、新たにわかった。
確かに、この船には「朝鮮人民軍」という文字が記されたパネルが掲げられていた。
軍事パレードで、一糸乱れぬ行進を見せる朝鮮人民軍。
そこには、北朝鮮のスパイ、つまりは工作員も含まれている。
秋田県の佐竹敬久知事は、「本当に漁船なのか、あるいはスパイ船なのか。やっぱり不安ですよね」と述べた。
11月、秋田・由利本荘市に木造船と乗組員が漂着した際には、北朝鮮のスパイ船である懸念が浮上。
さらに、11月27日に青森・佐井村に漂着した木造船の映像を見た専門家からは、こんな指摘も。
東海大学・山田吉彦教授が注目したのは、船内から運び出された靴。
山田教授は、「この靴裏では、漁業をしていたら滑ってしまう。なので、この船に乗っていた漁師は、本当の漁師ではない。漁業以外の目的か、もしくは普段の漁業者ではない人間を船に乗せて、送り出した可能性がある」と話した。
今、日本で相次いで見つかっている木造船は、本当に北朝鮮のイカ釣り漁船で、乗組員は本物の漁師なのか。
北朝鮮のスパイ船といえば。
2001年12月、鹿児島・奄美大島沖で発見された、北朝鮮のスパイ船。
海上保安庁の巡視船の制止を振り切ろうとしたため、威嚇射撃をしたところ、乗組員が巡視船に向かって発砲。
さらに、小型ロケット弾を発射するなど、激しく抵抗したが、最後は自爆し、沈没した。
このスパイ船は現在、横浜にある海上保安庁の施設に展示されている。
銃撃で船体に開いた穴が生々しい、このスパイ船。
実は、木造船とある共通点があった。
工作船には、もともと船の上に集魚灯がついていて、イカ釣り漁船に偽装されていたという。
また、工作船に積まれていた小型の船も、イカ釣り漁船を装うためのライトなどが装備されていた。
さらに、船内などから見つかった数々の武器や装備品の中に、金日成(キム・イルソン)国家主席のバッジがあった。
実は、北海道の木造船の乗組員の中にも、こうした北朝鮮のバッジをつけていた乗組員がいた。
警察は、軍とどのような関わりがあるのかなどを、引き続き確認している。
木造船が、もし、朝鮮人民軍の船だったら、政府関係者は、これまでの対応が変わるかもしれないと話している。
政府関係者は「その場合は身分を偽っているわけですから、漁民ではない虚偽申告ということになりますから、対応は変わるかもしれませんね」と語った。