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>>1の続き。

例えば、スウェーデンとフィンランドが男子アイスホッケーで対戦した場合、韓国人はどれだけ関心を持つだろうか。スウェーデンは世界第3位、フィンランドは世界第4位のアイスホッケーの超強豪国だ。両国のライバル同士の対戦は、カナダと米国の対戦にも負けずとも劣らないほど高い人気を呼んでいる。

実際平昌五輪のアイスホッケーのC組に属している両国は、来年2月18日夜9時10分に江陵・関東ホッケーセンターで激突する。外信記者たちが、五輪のアイスホッケーの予選の中でも特に注目しているビッグイベントだ。

ところが、わずか数百人の観客しか座っていない場面がテレビカメラによって中継されたとしたら、どうなるだろうか。世界の視聴者たちは「冬季五輪が開かれてはいけない場所で開かれてしまった」という感が否めなくなる。

計102個の金メダルのうち、最も多い50個が掛けられているスキー種目はもちろんのこと、カーリングやクロスカントリースキー、バイアスロンなども、韓国人にとって不慣れな種目であることには違いないのだ。チケットは完売したのに観客席が空いているという怪現象を説明しようとすれば、おのずと冷や汗が出てくることだろう。

社会的な慈善行為によって、団体チケットを「ただ同然」の金額で受け取った人々の中には、低所得層や国際結婚家庭など経済的に恵まれない人々も多いだろう。高いチケットを団体購入した国営企業や民間企業、地方自治体は、これら階層の交通手段や宿泊問題にまで関心を持っていくことが望ましい。

首都圏は新設の高速鉄道KTXのおかげで平昌との距離が近づいたものの、これら階層にとって平昌はいまだに遠いのだ。組織委員会も、これら階層を運ぶ団体バスの運営問題や宿泊の利便性などに、最大限の気配りを見せるべきだろう。

江原道は、平昌五輪の宿泊施設における宿泊代のぼったくり問題が浮上したことで、最近積極的に介入し、解決策を模索している。江原道が介入に乗り出したことで、すでに予約されている高額ルームの部屋代を払い戻し、通常料金だけを受け取るといった業者も現れ始めている。

組織委員会と江原道は、残された課題である「五輪ノーショー」問題も、手遅れになる前に対策を講じるべきだろう。五輪のチケット価格は国際オリンピック委員会(IOC)との協議を通じて決められるため、観客席に空席が目立つからと言って、誰でも連れてきては座らせるといったことができるような場所ではないのだ。

何よりも大切な五輪のチケットが、単なる紙切れと化してしまわないように、ただただ願うばかりだ。

>>おわり。