宋 神道(ソン シンド)さんは、1922年、日本の植民地支配下の朝鮮・忠清南道に生まれた。
数え16歳のとき、母親によって結婚をさせられるが、式の日の夜に逃げ出し、家を出る。
「戦地に行って御国のために働けばひとりでも生きていける」と騙され、中国中部の武昌へ。
「世界館」という慰安所で兵隊の「慰安」を強要された。当時、兵隊に斬りつけられたキズと入れ墨が今も宋さんの体に残っている。
二人の男の子を出産したが、育てることはできず、やむなく人に預ける。部隊付きにされ、時には歩哨に立たされることも。