次の話題。
まだ実用されてないけど、割と現実的に実用化しそうな具体例。
完全にケーブルレスなディスプレイ/テレビ。
電波そのものは当然オールワイヤレス可能。
実際パナソニックとかが(チューナーユニット別だが)やってるわな。プライベートVieraシリーズとか。
ただ、当たり前だが、あれってモニターはバッテリー駆動なんだよね。
その『モニター電源』を、壁に内蔵したワイヤレス給電部から供給する発想にして大型モニターを壁掛けにする。
『ごく普通のテレビ』をワイヤレス給電ベースに置き換えるってこと。
やったことある人居るかどうか分からんが、テレビの壁掛けってかなり配線が邪魔になるんだよね。特に電源コンセント。
それを無くしただけでもかなりスッキリ。
後、意外に重要なのがテレビの重量。壁の強度との兼ね合いを考慮しないと崩れて落っこちてくるw
電源部をコイルとかにして良ければ、本体そのものが軽量化出来るということ。
それに、テレビだけじゃない。
原理的には壁際に置くような家電全部可能。
因みに、テレビに関しては既に試作機が存在してる。
米WiTricity社が、CES 2017で、壁板越しに電力が供給される43型HDTVを出展済み。
つまり、まずこういうコンセプトが見えてくる。
家電のオールワイヤレス化。但し、当面壁際からw
今後IoTやICTが普及し、スマートホームベースの住空間が当たり前になってくれば、そういう環境が求められてくるのも必然かと。
更に進んで、遠隔的給電も可能になれば、例えば軽量コンパクトなHMDでVRコンテンツを楽しんだり、あのゴチャゴチャしたオーディオセットの配線をかなりスッキリ出来たり。
本質的にはやってること同じなのに、ケーブルレスというだけで、スタイルがガラリと変わっちゃう。
そんな体験を、俺らはすでに一度通り過ぎてる筈だよ。
Wifi、そしてLTE回線によるモバイル端末の普及。
あれって有線ならパソコンでも実現出来てたことだが、ケーブルを無くしただけで大幅に世界変わっちゃったよね。
通信は今現在でも結構イケてる。で、今度は電源の番だって、そういうことだわな。

では、屋外ではどういうことになるのだろうか。
こっちに於いては、接触や近接だとかなり厳しい・・・かと思いきや、それでもイケる分野もあったりする。
交通系。
道路そのものをワイヤレス給電化、その上に電気自動車を走らせちゃうってこと。
この場合は、まあ有線で電力供給しても良いんだが、いっそのことで太陽光が使われることが多い。
道路って、交通状況の統計を見ると、上に車が無く露出している面が意外と多い。
だから、強化素材を使って耐久性を上げた太陽光パネルそのものを道路に敷き詰めれば、昼間は自給自足出来る。
フランス辺りで実験始まり、今じゃ世界中で『太陽光道路』の実証をやっている最中。
これ、こないだ中国のどっかで実験してたよね。
で、設置4日ほどで道路に張られた太陽光パネルが盗まれたとかw
後、俺らには馴染み深いw韓国KAISTの例なんてのもあるよ。
電気自動車ベースのバスに、走行中リアルタイムでワイヤレス給電を行い運用する。
これは、実験じゃなく実際に商用運用されてる。

まあ、車出たから若干話は逸れて自動車の駆動系そのものの応用例にも触れておこうか。
これは東大の発表例で『ワイヤレスインホイールモーター』。資料はこっち参照。
http://www.k.u-tokyo.ac.jp/info/entry/22_entry400

まずは、インホイールモーター一般の解説。
ホイール部へモーターを内蔵し、シャフトやディファレンシャルギアを省略。本体から(有線の)電力を受け取ることで回転駆動するホイール。
メリットはシャフト等の劣化しやすい部位を省略出来、かつレイアウトの自由度が増すこと、各車輪を独立に制御することが可能となることなど。
デメリットは、モーターの制御部や電気配線などが車輪の回転そのもののストレスを受けてしまうため痛みやすくなること。
だから、この東大の例ではインホイールモーターの配線を無線化し、断線のリスクを無くしたって、そういうこと。