【平昌=桜井紀雄】2月9日開幕の平昌五輪の開閉会式場がある韓国北東部、平昌・横渓(フェンゲ)の町は、1年前のひなびた町並みから一変していた。新しい飲食店やホテル、スポーツ用品店などが次々オープン。少ない雪を人工雪で補うため、製雪機もフル稼働している。

 大会関係者らしき外国人も通りを行き来していた。

 ただ、地元名物のスケトウダラの料理店を営む女性は「外国人団体旅行者の客足が戻らない」と顔を曇らせた。特に、観光バスで大挙訪れていた中国人団体客が、米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備に中国が反発し、昨シーズンに激減してから回復の兆しがないという。

 文在寅大統領が昨年12月に訪中。中国側から「冷遇された」との非難を甘受してまで関係回復をアピールしながら、五輪開催地の活性化につながっていない。

 女性は「ガイドの話では、外国人は『朝鮮半島で戦争が起きる』と心配しているそう。戦争なんて起きないのに…」と嘆く。

 欧州を中心に五輪期間中の北朝鮮の軍事的挑発に対する懸念が広がる中、文氏が「平和五輪」の成功のためにとこだわってきたのが北朝鮮の五輪参加だった。

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平昌五輪の主要会場となるアルペンシアリゾート。奥はスキージャンプ台 (松本健吾撮影)
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