>>368
逆だよ。国民在っての国家だよ。
そもそも国家というのは明確に形作られたのは西欧なら14世紀、ギリシャなら7世紀、日本なら1867年
中国なら1911年と比較的最近の話。じゃあ、それまでの〇〇王国は一体何なんだという事になるが、それ
自体は日本人の感覚で言えば戦国時代の大名の領土みたいな物。
そこに住んでいる人は自分達の事を〇〇人とい自覚する事は一切なく単に〇〇市の住人という意識しかない。
だから、戦争とかで自分達の住んでいる町が異民族に攻め込まれても、特に悲嘆にくれる訳でもなく「昨日の
教皇が今日はスルタンに変わった」程度にしか考えなかった。それが国家に変わって行くのは>>341に書いた
マグナカルタ、あるいはフス戦争と特定の個人、組織の横暴から自分達の生活や利権を守るという闘争が発生
し、結果として複数もしくは多数の生活や利権を守る共同体が成立したところから現在につながる国家が成立
していくのよ。
だったら国王いらないじゃんという理屈になる。でも、国王をなくしたらなくしたで色々不都合と矛盾が噴出
して国家そのものがgdgdな事になる。そこら辺の事例はクロムウェル独裁やジャコバン派独裁を調べれば解る。
そのgdgdを解消するために共同体の象徴としての国王が中世王権神授の独裁者とは別に出現してくるのさ。
国王がまだ残っていたイギリスは改めて立憲君主国になり、国王一族を全殺ししたフランスが現在まで国体が5度
変わる迷走を続けて、国王がそもそも死に絶えていたボヘミアは他国の皇帝を以てそれの代用としたり。

保守を名乗るなら間違っても国家あっての国民と言っちゃダメよ。
欧州でそれを言えばイギリス人から「これだから黄色い三等民族はw」と軽蔑され、フランス人やドイツ人からは
「あいつはハーケンクロウィッツを振り回したいナウなヤングか?」と胡散臭がられ、チェコ人やポーランド人からは
「必要なのは入れ物じゃなくて旗印なんだけどな」と彼等を悩ませる事になる。

まずは伝国の辞から勉強しなさい。