昨年9月の文在寅(ムン・ジェイン)大統領訪米時、部処(省庁)から派遣された公務員が現地の女性インターンに対してセクハラ(性的嫌がらせ)をしていたことが6日、分かった。大統領府は後日、この件について報告を受け、公務員A氏に懲戒処分を下したという。

大統領府はこの件から2カ月後の昨年11月に性的嫌がらせ防止教育制度を施行したが、このセクハラ事件については公表していない。

韓国政府関係者によると、A氏は昨年9月、米国で訪問行事のアシスタントとして採用されたインターンの女性Bさんと会話を交わした際、セクハラ発言をしていたとのことだ。BさんはA氏と話した後、政府関係者にセクハラがあったことを伝えていた。大統領府は問題があると判断してA氏に対し懲戒処分を下したという。

政府筋は「特定の単語、表現について被害者がセクハラだと感じて陳情した」と語った。

大統領府は朴槿恵(パク・クネ)政権の最初の訪米時に起きた尹昶重(ユン・チャンジュン)元大統領秘書室報道官のセクハラ事件を意識して、大統領の海外訪問時にセクハラが発生しないよう細心の注意を払い、指示していた。大統領府関係者は「職員たちの宿泊施設出入り口に公職綱紀秘書官室職員を配置して出入りを規制した」と話す。

それにもかかわらず、セクハラ事件が発生したことで、大統領府は非常に困惑しているという。

ニューヨークでセクハラ事件が起こったことは、大統領府でも一部しか知らなかったようだ。大統領府関係者らは「そのようなことがあったとは全く知らなかった」「認知していない」と答えた。そのため、「訪米行事で発生したセクハラ事件による影響を懸念して、事件を静かに処理したのでは」という声も一部から上がっている。

政府関係者は「A氏のセクハラの程度が軽微だったため、職位解除だけで決着させた。事件を隠ぺいする意図はなかった」と説明した。

文大統領は5日、別件の検察内セクハラ事件について「政府と公共機関が率先して変わり、模範を示さなければならない。組織的な隠ぺいや2次被害が発生した場合は、加害者だけでなく機関トップや長官の責任も厳しく問う」と語っていた。


2018/02/07 09:48
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