>>1の続き。


◇独自の宇宙打ち上げ能力検証

羅老宇宙センターも新しい姿に生まれ変わっている。2013年に羅老号を打ち上げた発射台は試験ロケットのために改修した。た。航空宇宙研究院カン・ソンインル発射台チーム長は「2016年11月から大々的な改造に入り今月末には準備が終わる。10月の打ち上げだけを待っている」とした。試験ロケット発射台のそばでは大規模土木工事が進められている。3年後に韓国型ロケットを打ち上げる新たな発射台を作る工事だ。

発射台の地下にはロケット燃料に使われる推進剤をロケットに注入しロケットと各種信号をやりとりする装備が設置された大小60の部屋がある。これらの部屋には超低温と超高気圧に耐える技術が使われた。発射場には北朝鮮平安北道(ピョンアンブクド)の東倉里(トンチャンリ)発射場のように高さ45メートルの巨大な発射タワーも設置される。羅老号と試験ロケットはエレクターという装備で垂直に立てた後に打ち上げる方式だったが、韓国型ロケットは固定型発射タワーから打ち上げる。

発射場の真下に入った推進機関システム試験設備も一層忙しくなった。この設備では3月中旬に試験ロケット認証モデルの最初の燃焼試験を控え準備の最中だ。75トン級エンジン4基をまとめて作る300トン級韓国型ロケット1段ロケットのテストも可能だ。ロケット推進機関システムチーム長のチョ・ギジュ氏は「エンジン技術が発展すればはるかに強力な1000トン級宇宙ロケットもテストできる」と話す。

航空宇宙研究院は75トン級エンジン技術を確保できればこれより推進力が強い90トン級エンジンや、米国とロシアでも技術力を確保できていない多段燃焼エンジン開発に参入することを検討している。

◇エンジン開発は1度も歩いたことのない道

科学技術情報通信部は5日に「第3次宇宙開発振興基本計画」を出し韓国型ロケットを2019年と2020年の各1回から2021年に2回打ち上げることに計画を変更した。韓国型ロケット推進剤タンクで不良品が発生するなど開発に影響が出ており打ち上げ日程を遅らせたものだ。エンジンの信頼性をさらに確保しなければならず、75トンエンジン4基をまとめるクラスターリングをはじめ多くの挑戦課題も残っている。

これに対し韓国の宇宙開発が海外の民間宇宙開発より大きく遅れているのではないかという見方もある。チョ元院長は「スペースXも米航空宇宙局が推進した商業軌道運送サービス(COTS)支援事業を通じてファルコン9を開発した。液体エンジンはだれも教えてくれない技術であり、それだけ1度も歩いたことのない道を歩く厳しい過程を体験してこそ独自の能力を確保できる」と話した。


>>おわり。