>>202
ロシアの特務が、何故伊藤を討つ必要がある?

>>224
まあ、安は君主主義者だからな。
東アジアの伝統に乗っ取って、従前通り、華夷秩序の下で生きたかったんだよな。
流石は、両班の名家の秀才、この点は、旧来型の日本の博徒なんかとも共通する。

とはいっても、近代化の波に際して、華夷秩序のリフレッシュ、再構築が求められていた。
しかしそのやり方は、日本と中国、朝鮮とでは、三者三様であった。
後は、日本の天皇を中心とする、(日本主導の)華夷秩序の再構築を受け入れるべきか否かという問題があった。

その意味で、明治維新を成し遂げた明治天皇は偉大であったが、
伊藤は、その明治国家をも堕落させる張本人に、安には思えたのかもしれんな。
孝明天皇の暗殺疑惑も、朝鮮の保護国化も、日本の行動を伊藤が堕落させているように
思えたのだろう。

まあ、伊藤が、朝鮮を武力で併合する「武断統治論者」ではなく、
朝鮮人の議会を作り、保護国化を通じて日本の傘下に収める、
「消極的併合論者」であったのだとしても、アメリカ統治下のフィリピンの
「コモンウェルス」以上の物には成り得なかっただろうな。

加えて、韓国皇帝の廃位が日本主導でなされたのだから、
君主主義者の安には、そりゃ面白くなかっただろう。

失われた韓国民の君主制に対する積年の郷愁、そういうものがあるから、
北朝鮮の金体制みたいな歪な状態が、長期にわたって続いてしまったりするのも
あるかもしれない。