稲川淳二風に

俺が妹と一緒に、婆ちゃん(霊感持ち)と一緒に、
「これが国会議事堂。マジ10円玉と同じだろ?」
的な感じで、案内していた時、急になんかあたりがすーっと冷えて来て
曇って来たんだよ。
あたりをみると、なんか、日本語とも外国語ともつかない文字を書いた
看板?みたいなの持った人が周りにいるんだ……。
年は婆ちゃんより若いけど、なんか生気が無いか、逆に怒気をまき散ら
してるかどっちか。そんな感じの人達が。
婆ちゃんが立ち止まって、
「いかん。今ここには、悪い気が集まって来ちょる」
って言いだして。
いや、俺、霊感無いけどそれでも言われなくてもはっきり分かる、すげぇ
ヤバい感じの気が……。
(中略)
後で、ニュース見たらあそこ5万人居たって言うんだよね。
本当に、あの距離に5万人いたら、俺たち3人人の合間ぬって抜けきれる
訳ないんだよ。特に婆ちゃんは足腰達者と言ってももう90近いんだし……。
何?
俺たちは、いる筈の人を通り抜けて来たのか?
そしたら婆ちゃんが、
「あれは、お前に分かりやすく言えば『きさらぎ駅の人達』だ。
 昔お前がわしに聞いてきた『きさらぎ駅』の話にも近づいてはいけない祭り
風な何かがあったろう。そのまっただ中に居たんだよ。抜けられて良かった」
って言い出して、もう妹と二人あの話思い出してうわーって……。