>>1の続き。


今月初めに世界卓球選手権で日本との準決勝を翌日に控え、韓国と北朝鮮による合同チームが急きょ結成されたが、これもしっくり来ない。

4月27日の南北首脳会談の流れに沿い、大会開催中に合同チームが即席でつくられた。すると、日本の有力紙が社説、社会面、コラムで数日にわたりそれを批判した。

「大会前に合同チームが結成されたならば理解可能だが、(日本との)試合直前に結成されたことは公平性を欠く」との主張だった。

今年初め、平昌冬季五輪に向け、アイスホッケーの合同チームが結成された際とは全く雰囲気が異なった。韓国が北と一緒に日本を狙い撃ちしたと指摘されることは避けなければならなかった。試合で南北合同チームは日本に0対3で敗れた。

一部の運動団体が釜山の日本総領事館前に立てようとしている強制徴用労働者像についても、文在寅政権はいまだに一部の熱狂的支持層の顔色をうかがっている。

1日に銅像設置を阻止した政府は、文大統領の訪日前日の夕方、4官庁の閣僚による談話を1枚配布した。関連団体に「大局的判断」を求めたが、閣僚の顔は見せなかった。談話を出したこと自体を国民に知らせたくなかったのだろう。

北東アジアで北が非核化の約束を守るとしても、日本を無視したままで平和を構築することは不可能だ。あえて説明しなくてもよい常識だ。

文大統領は日本メディアとの就任1周年のインタビューで、「韓半島の恒久的平和定着のためのプロセスで日本の積極的な支持と協力を期待する」と述べた。

その言葉を現実にするためには、大統領選の候補だった時期と過去1年間に活用した「反日のフレーム」から脱する必要がある。現在北朝鮮と金正恩に接するように日本とも果敢かつ積極的に接するべきだ。そうしてこそ、大統領の「夢」も実現可能性が高まる。


>>おわり