韓国南部プサン(釜山)にある日本総領事館の近くの公道に徴用工を象徴する像が置かれたままになっている問題で、公道を管理する地元の区は、像を持ち込んだ労働団体に対して23日までに撤去するよう求めていますが、団体側はこれに応じておらず、撤去に向けては混乱も予想されます。

韓国の主な労働団体の1つ「民主労総」は、メーデーだった今月1日、南部プサンにある日本総領事館の前にある慰安婦問題を象徴する少女像の隣に、太平洋戦争中に日本の炭鉱や工場などで過酷な労働を強いられたとする徴用工を象徴する像の設置を、強行しようとしました。
警察との激しいもみ合いの末、像の設置は阻止されましたが、像は今も日本総領事館から数十メートル離れた公道に置かれたままです。

これについて韓国政府は、朝鮮半島情勢に大きな変化が起きている中、大局的な観点からの対応が必要で、像が設置されれば日本との外交的な摩擦を招くとして、別の場所に設置するよう求めています。

さらに公道を管理するプサン市の東区は、23日までに像を撤去するよう労働団体に通知しましたが、団体側は設置を強行する構えを崩さず、撤去に応じていません。

労働団体は今夜、日本総領事館の近くで集会を開き改めて像の設置を訴えることにしていて、撤去に向けては混乱も予想されます。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180523/k10011448801000.html