http://www.sankei.com/smp/affairs/news/180524/afr1805240019-s1.html

 中国の無料通信アプリ「微信(ウィーチャット)」で出会った女性に乱暴し、現金を脅し取ろうとしたとして強盗強制性交の罪に問われた中国籍の解体作業員の男性(31)=長野市=の裁判員裁判の判決公判が23日、前橋地裁で開かれ、国井恒志裁判長は無罪(求刑懲役10年)を言い渡した。男性の弁護人が明らかにした。

 性交への合意や強盗行為の有無が争点だった。弁護人によると、判決理由で国井裁判長は「合意がなかったなどとする女性の証言を裏付ける客観的証拠はなく、間違いなく信用できるとまで言えない。犯行を認定するには合理的な疑いが残る」と指摘した。

 起訴状によると、男性は昨年7月30日昼、群馬県邑楽町内で止めた車の中で、微信を通じて知り合った女性=当時(19)=に乱暴し、さらに脅して現金自動預払機(ATM)から現金を引き出させようとしたとしていた。

 弁護人は「裁判官と裁判員は、丁寧に検討、審議していた。大変感謝する」と話した。