【ソウル堀山明子】

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は25日未明、米朝首脳会談中止を受け、国家安全保障会議(NSC)を緊急招集し、対応を協議した。会議で文氏は、会談中止に「当惑しており、極めて遺憾だ」と述べたうえで「(米朝の)首脳間が直接的で緊密な対話を通じて問題解決していくことを期待する」と述べ、米朝会談の必要性を改めて訴えた。

文政権は今後、4月27日の南北首脳会談を機に開設された金委員長とのホットライン(直通電話)を活用し、米朝の対話再開を働きかけるとみられるが、北朝鮮側が応じるかは不透明だ。

文氏は22日、ワシントンでの米韓首脳会談で、トランプ米大統領に「何十年だれも成し遂げられなかった偉業を成し遂げられると確信している」と表明したばかり。米朝会談の仲介役を自任してきた文氏にとって、会談中止は外交的に大きな打撃だ。


毎日新聞2018年5月25日 11時33分
http://mainichi.jp/articles/20180525/k00/00e/030/281000c