【北朝鮮】スッポン大量死に金正恩氏激怒 スッポン養殖場支配人は銃殺  05/16

 2016年夏に韓国に亡命した北朝鮮の太永浩(テヨンホ)元駐英公使が回顧録「3階書記室の暗号」(韓国語版)を15日付で出版した。即興的な指示を繰り返す金正恩
(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の素顔や容姿の美しい女性を指導者らの世話をする仕事に抜擢(ばってき)する仕組みなどを紹介した。

 題名は、北朝鮮を動かす中枢組織の指示や報告が全て暗号でなされ、その秘密を暴露したことによる。

 著作によれば、正恩氏の性格は性急で即興的という。15年5月、スッポン養殖場を現地指導した際、大量に死んだスッポンを見て「電気や飼料などの問題だというのは、お話にならない」と激怒。養殖場支配人は銃殺された。

 正恩氏と母親の故高英姫(コヨンヒ)氏は、祖父の金日成(キムイルソン)主席と面会できなかった。

金正日(キムジョンイル)総書記の妹、金敬姫(キムギョンヒ)氏とその夫、張成沢(チャンソンテク)元国防副委員長が阻止したとされ、

正恩氏は経済的な利権も手放さない張氏を恨んだという

■2013年の張成沢(チャン・ソンテク)粛清事件

張氏は、正恩氏と血のつながりはないが、彼の妻であり正恩氏の叔母にあたるのが、金慶喜(キム・ギョンヒ)氏。彼女は、金日成氏の実娘であり、先述の白頭の血統では序列ナンバー1といえる人物だ。

彼女の消息は、張氏が処刑されて以後、一切不明になる。このことから、「金正恩氏は叔母ですら処刑した」という噂がまことしやかに伝わっているのだ。ちなみに、
韓国の国家情報院は今年7月、金慶喜氏について「夫の張成沢氏処刑後にアルコール中毒になり、平壌郊外で療養中」との情報を発表しているが、北朝鮮では「死亡説」が収まっていない。