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 世界唯一の被爆国である日本が核兵器を保有することは非現実なことと思えるが、中国では過去の歴史からか、「日本は核武装の野心を持っている」と疑いの目を向ける人が少なからず存在する。

 だが、このほど米朝会談が行われたように、朝鮮半島の非核化が実現すれば「日本の核保有も可能性がなくなる」という見方があるようだ。中国メディアの捜狐は、日本は核武装するための「北朝鮮の脅威」という唯一の口実が使えなくなると論じる記事を掲載した。

 記事は、朝鮮半島の非核化に向けて事態が大きく前進したことを世界中が喜ばしく思っていると指摘する一方、日本は「もしかしたら落胆しているかもしれない」と主張。米朝の駆け引きのなかで日本は必死で存在感をアピールしていたと指摘しつつ、そんななかで「日本は好ましくない形で新聞の見出しを飾った」と主張、それは米国が日本に対してプルトニウムの保有量を削減しろと要求したことだと指摘した。

 プルトニウムは核兵器の材料となるものであり、米国は核不拡散を理由に日本に保有量の削減を要求したと紹介。日本が大量のプルトニウムを保有し、核兵器を製造できる能力も持つことは公然の秘密であるとし、米国の高官も2016年に「日本は極めて短時間で核兵器を保有できるだけの能力がある」と認めていると指摘した。

 続けて、日本は北朝鮮の脅威を理由に、核保有についての議論が浮上するなど「これまで不安な情勢が続いていた」と指摘する一方、米朝会談によって朝鮮半島の非核化が現実味を帯びてくると日本の核保有に「変数」が生じたと主張。日本の核保有は国際的な懸案の1つであり、もし、日本が核兵器を保有すれば地域の安全は破壊され、軍拡競争が激化したはずだと主張した。(編集担当:村山健二)