【慰安婦捏造問題】 作家・つかこうへいさん語る 「慰安婦報道一部マスコミに違和感」 [ 1997年04月04日 東京朝刊 社会面 ]

「ぼくは『従軍』という言葉から、鎖につながれて殴られたりけられたりして犯される奴隷的な存在と思っていたけど、 実態は違った。

将校に恋をしてお金を貢いだり、休日に一緒に映画や喫茶店に行ったりという人間的付き合いもあった。

不勉強だったが、僕はマスコミで独り歩きしているイメージに洗脳されていた」

「悲惨な境遇にあった慰安婦と、同情した日本兵との恋もあり得たのでは」と作家として想像。「慰安婦のつらい日々にも、救いはあっていい」と、あくまでフィクションで描こうと元日本兵らに取材を進めると、何度も「あれっ」と驚かされることになった。


 「悲惨さを調べようと思っていたら、思惑が外れてバツが悪かったが、慰安婦と日本兵の恋はもちろん、心中もあった。

僕は『従軍慰安婦』という言葉が戦後に作られたことや、慰安婦の主流が日本人だったことも知らなかった。彼女たちの境遇は必ずしも悲惨ではなかったことが分かった」

「日本はよくないことをしたし、中には悪い兵隊もいただろう。

でも、常識的に考えて、いくら戦中でも、慰安婦を殴ったりけったりしながら引き連れていくようなやり方では、軍隊は機能しない。

大東亜共栄圏をつくろうとしていたのだから、業者と通じてはいても、自分で住民から一番嫌われる行為である“あこぎな”強制連行はしていないと思う。マスコミの多くは強制連行にしたがっているようだけど」