>>1の続き 4/4
 だが、排日機運は高まる一方である。
伊藤は言論の自由に理解を示し、この頃、韓国内では新聞などの創刊が相次いだが、
多くは伊藤に批判的で、親日派の閣僚らを攻撃した。
抗日闘争も収まらず、その一部が宮廷と内通していることも伊藤を悩ませた。

 統監就任から1年が過ぎても情勢が好転しないことに、
伊藤は、自らの緩和政策に自信を失っていく。

 そんな時、オランダのハーグで、伊藤に政策の180度転換を迫る国際事件が起きる。
そして伊藤は、暗殺されてしまうのだ−−。
(社会部編集委員 川瀬弘至 毎週土曜、日曜掲載)