「金委員長ソウル訪問したら国会演説を…強力な非核化宣言になるだろう」

10/2(火) 7:30配信
ハンギョレ新聞

李洛淵首相が今月1日、国会本会議で、ユ・ギジュン自由韓国党議員の質疑に答えている=キム・ギョンホ先任記者
平壌会談後、最初の国会で「平和」について議論  ハ・テギョン議員「南側も北朝鮮議会で演説し  労働新聞・朝鮮中央TVの視聴を認めるべき」  イ・ジョンミ代表「板門店宣言を南北が同時批准すべき」  イ・へチャン代表「北朝鮮の金永南常任委員長に話してみる」   韓国党だけが「安保攻勢」続け 「板門店宣言の財政推計の提出」再び要求

 平壌南北首脳会談以降、初めて開かれた国会では、朝鮮半島の平和定着に向けた意見が噴出した。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の国会演説や4・27板門店宣言の南北同時批准などの提案も続いた。

■「金正恩委員長に国会での演説を要請すべき」
 正しい未来党の最高委員ハ・テギョン議員は1日、外交・統一・安保分野の国会対政府質問で「金正恩国務委員長がソウルを訪問すると言っているが、(むしろ)来るよう私たちの方から呼ぶべきだ」とし、「金委員長が国会に来て演説し、韓国の第1野党代表も北朝鮮最高人民会議で演説できるように要請することもあり得ると見ている」と述べた。また、ハ議員は李洛淵(イ・ナギョン)首相に対する質問で「もう労働新聞、朝鮮中央テレビ(TV)は、韓国国民が自由に見られるようにすべきだと思うが、どう思うか」と尋ね、李首相は「様々な考慮事項があり、いつかはそのような議論が可能な時期が訪れるだろう」と答えた。イ・ジョンミ正義党代表も同日、国会非交渉団体代表演説で、金正恩国務委員長のソウル答礼訪問の際、「国会演説」を推進しようと提案した。イ代表は「北朝鮮の最高指導者が史上初めて大韓民国の国会で演説するようになったら、これは何よりも強力な非核化宣言であり、朝鮮半島平和の重大な一歩になるだろう」と強調した。彼女は「南北国会会談後、板門店宣言を(南北が)『同時批准』しよう」と提案し、「南北それぞれ同数の適正人数が参加する実のある会談を11月に開催し、板門店宣言と平壌宣言に対する支持を世界に呼びかけよう」と訴えた。与野党の意見の相違でこう着状態に陥った板門店宣言と関連し、イ・へチャン共に民主党代表は同日、「できるだけ多く対話し、説得して、与野党が合意したうえで、国会レベルで“合意”処理するのが重要だ」と明らかにした。彼はイ・ジョンミ代表が提案した「南北議会による同時処理」について「今度(10・4宣言記念南北共同行事に出席するため北朝鮮に)行って金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長に会ったら話してみるが、どのような形で可能になるのかについては、法律的検討が必要だ」と付け加えた。

■韓国党は「NLL放棄-統一費用」攻勢
 一方、同日の対政府質問で、自由韓国党は4・27板門店宣言の批准同意案と9月平壌共同宣言・軍事合意文などをめぐり、攻勢を続けた。チョン・ヤンソク自由韓国党議員は「(批准同意は)国民に財政的負担を負わせる協定を国会が審議して同意するということだが、政府が提出した批准同意案には全体の財政推計がない」と批判した。政府は9月11日、板門店宣言の批准同意案を国会に提出する際、来年追加所要予算が2951億ウォン(約300億円)と発表した。チョン議員は「韓国鉄道施設公団の資料を根拠に財政推計を行ってみたら、計50兆2653億ウォン(約5兆1520億円)、ここに(北朝鮮の工事人員の無償提供など)労働費用の減少部分を考慮しても、約47兆ウォン(約4兆8千億円)が所要される」と主張した。9月平壌共同宣言・軍事合意に含まれた北方限界線(NLL)をめぐる論議も俎上に載せられた。ユ・ギジュン議員は「北朝鮮はNLLを北に50キロメートル、韓国は南に85キロメートルを平和水域に設定したが、これは実質的にNLLを放棄したものではないか」と攻勢を繰り広げた。李洛淵首相は「韓国がNLLを無力化したならば、西海5島の住民たちが黙っていないだろう」としたうえで、「NLLは確実に守られている」と反論した。ペク・スンジュ議員は「殉職した将兵らが浮かばれないだろう」とし、「金正恩委員長の言葉を信じて武装解除レベルの軍事態勢の変化を推進している」と批判した。アン・サンス議員は李洛淵首相に「金日成(キム・イルソン)によって(韓国が)共産化されていれば、首相も多分、アオジ炭鉱に行っているだろう」とも言った。

キム・ギュナム、チョン・ユギョン記者

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