全羅南道木浦市内のある小学校で、同級生同士のケンカ中、暴力を振るわれた児童が意識不明に陥った。

 木浦警察署と全羅南道教育庁によると、23日午前9時45分ごろ、木浦市内のS小学校3階廊下で、5年生のユ君(11)とチョン君(11)君が口論の末、殴り合いのケンカになった。1時間目が終わった直後に始めたケンカは3−4分ほど続いたという。この時、児童十数人がケンカを見ていた。2人は女子児童をめぐってケンカを始めたという。体格が少し上回るユ君がチョン君の背中や顔、腹部をこぶしと足で数回殴ったり蹴ったりし、この衝撃でチョン君は意識を失って倒れた。学校側は「ユ君が一方的にチョン君を殴ったわけではない。偶発的なケンカの最中に痛ましい事態が発生した」と話している。

 チョン君は心停止状態に陥り、救急車で近くの病院に搬送された。移送中の心肺蘇生(そせい)術で心臓は再び動き始めたが、依然として意識不明だとのことだ。病院側は脳の損傷を避けるため直ちに低体温治療を始めたが、24日正午には状態が少し好転し、現在は通常の体温で治療しているという。全羅南道教育庁は「呼吸をし、脈拍があるなど、心肺機能は正常だが、意識はまだ戻っていない」と説明した。

 これに関連して大統領府の国民請願サイトには「全羅南道木浦で同級生を脳死状態にした加害児童の処罰を請願する」という書き込みが投稿され、約4000人が請願に参加している。この書き込みをした人物は「加害児童は被害児童をひじでみぞおちを攻撃し続け、(相手の)頭を体で押さえ込んで床に押し付けた。被害児童が意識不明状態だったのにもかかわらず、暴力を加え続けた。ほかの児童たちが止めても、聞かなかった。保健の先生呼んで心肺蘇生を施し、自動体外式除細動器 (AED)も使用したが、意識が戻らなかった。今は脳死状態で、死に至っていないのが不思議なほどだ」と主張している。木浦警察署は同日午後、加害児童から詳しい経緯を聞き取った。

木浦=チョ・ホンボク記者

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2018/10/25 09:04
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版