「強制徴用訴訟の唯一の生存者、命かけて裁判を眺めている」


日帝強制徴用賠償訴訟に対する韓国最高裁判所の全員合議体の判決が30日に下される。
強制動員被害者4人が2005年に戦犯企業の新日本製鉄(現新日鉄住金)を相手取り損害賠償訴訟を起こしてから13年目だ。

裁判が長引く間、被害者は一人、二人と亡くなり、イ・チュンシクさんだけがこの訴訟の唯一の生存者になった。

被害者側のキム・セウン弁護士はこの日、ラジオ番組のインタビューで「イさんは高齢だが、現在、健康は良い状況」としながらも
「以前に比べると気力はかなり落ちているようだ」と伝えた。

キム弁護士は「被害者は生涯の最後を送りながら、命をかけて裁判を眺めている」とし
「裁判を取引手段にして故意に裁判を遅延させたということで、惨憺たる心情で眺めている。
イさんは『こういうものを見るために98歳まで生きてきたと思っているのか』と怒りを表したりもした」と伝えた。

イさんは日本で技術を習うことができるという言葉を聞いて17歳の年齢で報国隊に志願した。
報国隊とは日帝が朝鮮人労働力を搾取するために設置された組織だった。

日本がイさんにさせた仕事は釜石製鉄所で一日12時間、鉄材を運ぶ単純労働だった。技術を習う機会どころか、賃金さえも受けられなかった。
熱い鉄材の上に倒れた当時の傷あとが今も残っているほど腹部に大けがを負ったりもした。

イさんは日本軍に徴集されるまで2年間をそのように過ごした。
日本が敗亡した後、賃金を受けるために釜石製鉄所を訪れたが、戦争ですでに廃虚となっていた。
https://japanese.joins.com/article/590/246590.html?servcode=A00&;sectcode=A10