【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は1日、国会で施政演説を行い、「朝鮮半島と北東アジアの共同繁栄に向けた歴史的な出発点がすぐ目の前に来ている」として、「奇跡のように訪れたチャンスを決して逃してはならない」と強調した。

 文大統領は「この1年間、3回の南北首脳会談や歴史的な朝米(米朝)首脳会談が開催され、南北は軍事分野合意書を通じ朝鮮半島における軍事的な衝突の危険を完全に取り除いた」と説明。「南北米の確固たる信頼の中で朝鮮半島の完全な非核化や恒久的な平和を成し遂げたい」と述べた。
その上で、「2回目の朝米首脳会談が目の前に来ており、近く金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)のロシア訪問や中国の習近平国家主席の訪朝も行われるようだ」として、「朝日(日朝)首脳会談の可能性も開かれており、金委員長のソウル訪問も近く行われる」と説明した。

 また、「強固な安保、強い国防により平和をつくっていく」とし、「平和こそが韓国経済の新しい成長エンジンになる」と表明。「このため(来年の)国防予算を今年に比べて8.2%増額した」として、北朝鮮の核や大量破壊兵器(WMD)への対応のための「3軸体系」など中心戦力への投資を拡大するとともに、国防研究開発予算を増やし「自主国防」の能力を高めていく方針を明らかにした。

 南北の鉄道・道路連結や山林協力、朝鮮戦争などで生き別れになった離散家族の再会など北朝鮮と合意した協力事業も環境が整い次第、南北協力基金を通じて支援する考えを示した。

 また、「わが政府と米政府が北と共に努力している朝鮮半島非核化や平和プロセスに国会が参加するよう願いたい」として、「われわれがこのチャンスを逃したら朝鮮半島の危機はさらに増幅するしかない」と指摘。「奇跡のように訪れたこのチャンスを必ず生かせるよう、力を合わせることを望む」と呼びかけた。

聯合ニュース

ソース:朝鮮日報日本語版<朝鮮半島繁栄の出発点が目の前に 「逃してはならない」=文大統領>
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/11/01/2018110101241.html