>>866
日本政府が韓国政府に金を支払ったから、
その金で韓国人の徴用工被害者に補償するのは当然の成り行きだろう。

ただ、戦時中に日本の企業群が朝鮮人の労働者に対して
惨たらしい酷な仕事をさせたという事実は揺るがないわけだ。
それなら申し訳ないと感じていることを相手に、被害者側に示すべきだろう。
そうすれば被害者側の怒り、悲しみの念がやわらぎ、韓国人が声を荒げる頻度が減るだろう。

こうした問題が起きるのは、日韓関係が悪化していることが影響している。
そもそもの話、2015年の日韓合意は日本の歴史修正主義者が
日本政府側の主張を呑めば慰安婦像が撤去されて歴史戦における日本の勝利が約束され、
もし韓国側が合意を反故にすれば、韓国はウィーン条約に抵触する行いをする、
国際的ルールを守ることのできない無法国家だという認識を国際社会にもたせることで、
どちらに転んでも日本側が歴史戦において優勢に立てるという内容だった。

韓国側は日韓合意を結んだ時点で、日本国内における世論が
「戦時中とはいえ、性奴隷となった朝鮮の被害者に対して、かつて行ったことを申し訳なく思う」
といった思想をもつ者が3割をこえるような情勢とならない限り、
首をねじ切られるかのように声を荒げるように誘導されることは明白だっただろうが。
「日韓合意は未来志向的な良好な日韓関係構築のために、過去の凄惨な歴史の問題を断ち切り、前に進むためのものだ」
そう朴槿恵前大統領は認識し、アメリカ側からの圧力もあって条約を結んだわけだが、
蓋を開けてみれば日本側から慰安婦の被害者に対する謝罪の言葉などはなく、
10億円をくれてやったのは慰安婦の被害者の心の傷を癒やすためではなく、
金をやったという結果を確定させることで、合意を反故にした際に韓国側に問題があると追求できる口実をつくり、
日本側が日韓合意を履行する上でやれることは全てやったという扱いでひたすら放置し、
10億円を手切れ金として渡された金だと韓国人に認知させ、
良心が裏切られる情勢とし、また、日本国内では韓国人は約束を守れないクズだという風評を流布し、
両国民が分断され、互いを蔑み、嫌悪するように仕向けることで、今のこの両国関係が形成されたと言っても過言ではない。

そうした悲しみと怒りが影響する形で、今回徴用工訴訟で韓国の最高裁があのような判決を下したと知らねばならない。
また、このような状況になることを承知の上で誘導してきた日本政府の要人が悪魔的なことを行っていると知らねばならない。
自発的であろうと、御上からのアジェンダに則る形であろうと、為していることは悪事そのものだ。
このままどこに向かうのかを想像すれば、問題を収拾したほうがいいと真っ当な者なら考えるだろう。