中国の習近平(シーチンピン)国家主席が2日間の訪問を終えたフィリピンで、習氏を「くまのプーさん」、ドゥテルテ比大統領を親友の子ぶた「ピグレット」に見立てた画像が#XiJinPoohのハッシュタグをつけて拡散され、ソーシャルメディアをにぎわせている。

 中国では、習氏がプーさんに似ているとして話題になったが、その後当局によりプーさんのネット検索ができなくなった。一方、フィリピンはネットの制約がない。ツイッターは950万人、フェイスブックは6700万人が利用しているといわれる。

 習氏の顔に似せたプーさんのイラストなども拡散。ドゥテルテ氏の写真に、うなだれたロバ「イーヨー」の画像がついた例もある。

 これらの画像の拡散からうかがわれるのはフィリピン国民の対中感情だ。中国から多額の経済支援を受けるフィリピンは、南シナ海の人工島の軍事拠点化を進める中国への批判を抑えており、その外交姿勢に社会の不満が高まっている。

 投稿には「中国の侵略に反対する」などのコメントがつけられている。中には「俺たちの蜂蜜びんから手を離せ それはフィリピンのものだ! フィリピンと中国の共同資源探査を支持しない」と、首脳会談の合意内容への反対を表明したものもある。(マニラ=鈴木暁子)


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朝日新聞デジタル 2018年11月21日18時56分