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韓国人?朝鮮人?の捨て子 保護された男児が1カ月たっても身元不明 東京・新宿 2003年02月08日

 昨年暮れ、東京・新宿のJR新宿駅で12〜13歳とみられる男の子が保護された。
知的障害があるのか言葉が話せず、1カ月以上たっても名前すら分からない。
「赤ちゃんならともかく、こんな大きな身元不明児は初めて」。関係者は心を痛めている。

 男児が保護されたのは暮れも押し迫った昨年12月30日午後8時ごろ。
JR新宿駅南口の改札付近で、1人でふらふらしていた。身長147センチ、体重32キロ。
えんじ色のチェック柄シャツにグレーのベスト、紺のジーンズ姿で、黒の運動靴をはいていた。
寒い駅構内なのに防寒用コートの類は着ていなかった。

 東京都児童相談センターは警視庁新宿署に保護願の照会をしたが「該当者なし」。
照会を全国にまで広げたが無駄だった。「3学期が始まれば何か情報が届くかも」と
心待ちにしていた職員の期待も、2月に入ってしぼんでいる。

 唯一の手掛かりは、着ていたシャツのタグがハングルで書かれていたこと。
韓国語で「椅子に座って」などと話しかけると、時折反応した。
また韓国語の歌に表情が和らぐこともあったという。だが、韓国大使館に問い合わせても
「氏名が分からないと調べようがない」という返事だった。

 現在は都内の知的障害児施設で生活している。当初は泣くことも多かったが、
最近は職員に甘えたり、子供らしい笑顔を見せるようになってきたという。
同センターの芹沢潔・相談係長は「この子の保護者は何か事情があって名乗り出ることが
できないのかもしれない。このままでは、名前も、正確な年齢も分からないままで可哀そう。
どんな形でもいいので連絡下さい。相談に乗ります」と話している。