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正恩氏の列車、北京出発=経済振興へ製薬工場視察
2019年01月09日22時50分


 【北京時事】中国・北京を訪問していた北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長を乗せたとみられる特別列車が9日午後2時(日本時間同3時)すぎ、北京駅を出発した。習近平国家主席との首脳会談日程を終え、帰国の途に就いたとみられる。北京駅周辺には多数の警官が配置され、線路脇でも治安要員が巡回する厳戒態勢が敷かれた。10日に中朝国境を通過して帰国する見通し。

 4回目の訪中となる正恩氏は8日、人民大会堂で習主席との会談や歓迎式に臨んだもようだ。韓国の聯合ニュースによると、9日午前には北京市内の経済技術開発区にある大手中国漢方薬メーカーの工場を視察。その後、市中心部の高級ホテルで習主席と昼食を共にした可能性があるという。
 北朝鮮は昨年から経済振興路線を進めており、正恩氏は過去2回の北京入りでもIT企業の集積地や鉄道の指令センターなどを視察した。中国側には発展の現状を視察させることで、北朝鮮側に「改革・開放」を促す狙いがある。

 中朝首脳会談では、調整が進められている2回目の米朝首脳会談を前に、北朝鮮の段階的な非核化措置について意見を擦り合わせたほか、非核化の見返りとなる対北朝鮮制裁の緩和や経済振興策についても話し合ったとみられる。