韓国の団体「太平洋戦争犠牲者遺族会」などは25日、ソウル市内の日本大使館前で集会を開くとともに、声明を発表し、「韓日の歴史の一日も早い清算」に向け、「明仁日王(天皇)は(戦争責任について)謝罪・和解してから譲位するため、訪韓すべきだ」と主張した。

 

これに先立つ今月中旬、韓国の文喜相国会議長が米メディア「ブルームバーグ通信」のインタビューで、従軍慰安婦問題に関して「日本を代表する首相か、あるいは間もなく退位する天皇が(謝罪するのが)望ましいと思う」と述べたうえで、「(天皇は)戦争犯罪の主犯の息子ではないか。その方が一度(慰安婦だった)おばあさんたちの手を握って『心から申し訳なかった』とひとこと言えば(慰安婦問題による確執は)すっきり解消されるだろう」と指摘している。

 

なぜ、このような日本の国民感情をまったく理解していない暴言が出てくるのだろうか。

 そもそも天皇陛下は日本国憲法では「日本国民統合の象徴」と記されている。政治的な行為を行うことはできないはずで、文氏が主張するように、戦争責任を謝罪するために韓国を訪問することなどできる道理はない。文氏は日韓議員連盟会長も務めたこともある「日本通」で通っているだけに、天皇陛下に対する、このような浅薄な知識しか持っていなかったことは恥の上塗り以外の何ものでもない。

その点、遺族会も同様であり、もっと日本のことを調べてから発言すべきだ。

 とはいっても、韓国では天皇陛下は一般的に「日王」と呼ばれているらしいので、一般の韓国国民からみれば、天皇陛下は日本でもっと大きな権力を握っていると誤って認識されていても不思議ではない。
 


■政治家や大手メディアも誤解

 

過去、韓国の要人による天皇陛下への謝罪要求は何度も行われてきた。2012年には李明博大統領(当時)が天皇の訪韓に関して「独立運動で亡くなった方々を訪ねて心から謝罪するのであれば来てほしい」と発言。

ただ、李氏は「(日王が)『痛惜の念』などという、よくわからない単語を持ってくるだけなら、来る必要はない。韓国に来たいのであれば、独立運動家を回って跪(ひざまづ)いて謝るべきだ」とも述べている。しかし、李氏は08年の韓国大統領就任以前から「日本には謝罪や反省は求めない」と発言。さらに大統領就任後の08年4月に訪日すると、天皇、皇后との会見時に韓国訪問を招請さえしているのである。

その後、大統領の任期が切れる12年に前言を翻して、前述の通り「来る必要はない」などと公言しているのだから、「嘘つき」と言われても仕方がないだろう。




2019.02.27
https://biz-journal.jp/2019/02/post_26883.html
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