これから自衛官の職を拝命した時、いつかはこの思いが消えてなくなるかもしれないと想像するのは辛い。
訓練、術科習得、クルーの勤務評定に追われ、日々が仕事で塗り込められていった時、何も考えずにいきてゆけそうな自分がいることが悲しい。
誰もがしていることであるし、そうした方が自分自身、楽なのだろうと思いはしても、やはり信念は捨てたくない。
 自分の国籍と職業に胸を張れる人間でありたい。
 「国を守る」ことの本当の意味を考え続けたい。
 改善のための努力を怠らず、どんな結果が待ち受けていても正面から受け止めて、姿勢よく生きていける人間でありたい。
ちっぽけではあるが、それがこの拙文を実名で著した者の矜持である。
自衛官としてはるか先を歩く父も、この思いを理解してくれるものと・・・・・・