韓国で微小粒子状物質「PM2.5」などによる大気汚染が深刻化する中、潘基文・前国連事務総長をトップとする官民の対策機構「国家気候環境会議」の発足式が29日、ソウルで開かれた。国民討論会や世論調査、専門家の検討などを経て政府に政策提言する。

 メンバーには閣僚や産業界、市民団体、宗教団体代表らが名を連ねた。国連で地球温暖化対策の枠組み「パリ協定」採択に取り組んだ経験が評価され、会議トップの委員長に選ばれた潘氏は「残りの人生を喜んでPM2.5問題解決のためにささげる」と述べた。

 韓国では、中国からの汚染物質の飛来が主な原因との見方が強い。潘氏は、今月初めに中国の習近平国家主席と会談したとし「習氏はPM2.5への韓国の深刻な憂慮をよく把握しており、問題解決に向け協力することで一致した」と語った。(共同)

https://www.sankei.com/world/news/190429/wor1904290012-n1.html
産経新聞 2019.4.29 17:40