→追加関税の納付金を食糧支援に充てる構想をあらためて示す

→クドロー氏は対中関税が米企業・消費者に影響と認める

トランプ米大統領は12日、中国との通商交渉の現状に関して、米国が「われわれの望み通りの状況」、すなわち中国に対し多額の関税を賦課する間際にあるとツイートした。米企業や消費者が関税を負担することになると同日認めたクドロー米国家経済会議(NEC)委員長の見解と食い違いを見せた。

  トランプ大統領は12日のツイートで、中国は「米国を食い物にするのが大好きだ」とコメント。同大統領は10日、追加関税の納付金を使って米農産品を買い上げ、世界の「飢えた人々」への支援に充てる考えをツイッター投稿で表明していたが、12日の2本のツイートでこの構想をあらためて示した。ただ、同案はトレーダーなどから疑念を投げ掛けられている。
  

  S&P500種株価指数先物6月限は香港時間13日午前8時20分(日本時間同午前9時20分)現在、1%安。ナスダック100指数先物は1.2%安。円は上昇し、中国人民元は下落した。

トランプ氏の12日のツイートに先立ち、クドロー氏は「FOXニュース・サンデー」のインタビューで、米中貿易戦争の激化により「米中双方が痛手を受けるだろう」としながらも、中国からの輸入品への追加関税引き上げによる米雇用・成長への影響はわずかなものにとどまるだろうと指摘した。

  クドロー氏は中国がライトハイザー米通商代表部(USTR)代表とムニューシン財務長官を再び北京に招いたことを明らかにしたが、新たな協議の日程はまだ設定されていないと説明。トランプ大統領と習近平国家主席が6月下旬に大阪で開催される20カ国・地域(G20)首脳会合で会談する可能性が高いと話した。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-05-12/PREX9R6KLVR401
ブルームバーグ 2019年5月13日 8:23 JST 更新日時 2019年5月13日 9:55 JST