【ワシントン=永沢毅】安全保障分野が専門の米シンクタンク、高等国防研究センター(C4ADS)は16日、北朝鮮が日本車を含む多数の高級車を輸入しているとする報告書をまとめた。一部は国連安全保障理事会の制裁により北朝鮮への輸出が禁じられているぜいたく品にあたるとして、制裁逃れへの対策を講じる必要性を指摘した。

報告書によると、北朝鮮は2015〜17年に90カ国からロシア企業を通じ、高級車「レクサス」など日本車計256台を含む803台を調達したとみられる。

1台約50万ドル(約5400万円)の独製高級車「メルセデス・マイバッハS600ガード」は18年6月にオランダで貨物船に運び込まれ、中国・大連や大阪、韓国・釜山を経由しながらロシアに渡り、平壌に空輸された可能性があるという。

マイバッハは北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長が乗車していることが今年確認されている。

報告書は中ロなどへの輸送に関わる業者が高級品を運ぶ際の検査を厳しくする措置などを提案している。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47428440X10C19A7FF2000/
日本経済新聞 2019/7/17 15:19